抗酸化能測定キットとは
Antioxidant Capacity Assay Kitシリーズは、一重項酸素、スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルの4種類の活性酸素(ROS)に対する抗酸化能・消去能を測定できる研究用キットです。
化学発光法を利用して残存する活性酸素を検出することで、試料の抗酸化作用を評価します。食品、化粧品、医薬品、天然物などの抗酸化研究や、抗酸化物質のスクリーニングに使用できます。
測定対象となるROSごとに専用キットをラインナップしており、一重項酸素、スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルに対する消去能を個別に評価できます。
活性酸素(ROS)別 抗酸化能測定キット一覧
※表の全体が表示されない場合は、左右にスクロールしてご確認ください。
活性酸素は狭義的に「一重項酸素」「スーパーオキシド」「過酸化水素」「ヒドロキシラジカル 」の4種類からなる酸化力の強い酸素分子種(Reactive Oxygen Species: ROS)で生体内において能動的および受動的に産生される。その特性から免疫系において細菌やウイルス等の外敵を破壊するために能動的に産生される。また、シグナル因子としても機能することが知られている。
一方、紫外線暴露や酸素呼吸の場であるミトコンドリアでは副産物として活性酸素が発生する。しかし、能動的・受動的問わず過剰な活性酸素は生命体自身に損傷を与え癌や生活習慣病、老化の原因となることから抗酸化酵素や抗酸化物質により速やかに消去されバランスを保つ必要がある。

各活性酸素分子種の性質はそれぞれ異なり「一重項酸素」および「ヒドロキシラジカル」は不安定なものの反応性が高く、細胞内では酸化損傷の主要因である。一方、「スーパーオキシド」および「過酸化水素」は反応性は低いものの、安定性は高いことから生体内では長時間留まり、金属イオンや紫外線刺激により「ヒドロキシラジカル」生成の原因となっている。生体での発生組織はさまざまで「一重項酸素」は主に光の関与する皮膚で、他の活性酸素種は呼吸や代謝、炎症過程で発生する。
本キットは検体の活性酸素分子種に対する特異的消去能を評価するために4種の活性酸素それぞれを評価することができる。

発光測定用のホワイトプレートでは試薬が無色透明の場合、添加ミスの可能性がある。
本キットではミスを防ぐために試薬を着色しているため、操作ミスを防ぐことができる。
本キットの特長
本キットは従来の活性酸素測定法と比較してESR装置のような高価な機器を必要と発光測定機器で検証ができる。特筆すべき危険物質は使用していないため安全に試験することができる。さらに化学発光による測定のため検体の色や蛍光の影響を受けにくいのが特徴である。

発光測定用のホワイトプレートでは試薬が無色透明の場合、添加ミスの可能性がある。本キットではミスを防ぐために試薬を着色しているために操作ミスを防ぐことができる。

操作方法
プロトコールはシンプルで4ステップ(一重項酸素測定キットは5ステップ)で測定できる。サンプルと活性酸素溶液(ROS solution)を反応後にそれぞれの活性酸素種特異的に反応する化学発光プローブ(Detection solutionを用いて残存する活性酸素を検出することで抗酸化能を評価する。

所要時間
約0.5 ~ 1時間
使用例:1
抗酸化能の評価としてサンプルの活性酸素消去率やIC50値(50%阻害(消去)濃度)を算出する方法、抗酸化標準物質である没食子酸(Gallic acid)を用いた没食子酸等価活性値(Gallic acid equivalent antioxidant capacity: GAEAC)やTroloxを用いたトロロックス等価活性値(Trolox equivalent antioxidant capacity: TEAC )を算出する方法がある。

代表的抗酸化物質の各活性酸素に対するIC50値
使用例:2
抗酸化能の評価としてサンプルの活性酸素消去率やIC50値(50%阻害(消去)濃度)を算出する方法、抗酸化標準物質である没食子酸(Gallic acid)を用いた没食子酸等価活性値(Gallic acid equivalent antioxidant capacity: GAEAC)やTroloxを用いたトロロックス等価活性値(Trolox equivalent antioxidant capacity: TEAC )を算出する方法がある。

各キットを用いた果物・野菜・魚抽出物(水溶性物質)におけるGAEAC値およびTEAC値。
※使用例:1および使用例:2に示すように同じ抗酸化物質や抽出物であっても活性酸素種によって消去能は異なる。
キット内容(Cat.no.SL2010の場合)
- Assay buffer
- 20×EP
- EP buffer
- Detection
- 400mM Gallic acid(Standard)
- 96 well microplate(White plate)
抗酸化能測定キットに関するよくある質問(FAQ)
Q. どのような活性酸素(ROS)の抗酸化能を測定できますか?
一重項酸素(Singlet Oxygen)、スーパーオキシド(Superoxide)、過酸化水素(Hydrogen Peroxide)、ヒドロキシラジカル(Hydroxyl Radical)の4種類に対する抗酸化能・消去能を測定できます。各活性酸素を個別に評価できる専用キットに加え、4種類をまとめて評価できる4 ROS Setもラインナップしています。
Q. 測定にはどのような機器が必要ですか?
化学発光を測定できるマイクロプレートリーダーが必要です。SL-2010の場合は、インキュベート機能(35℃)、を有するプレートリーダーがあると便利です。その他にマルチチャンネルピペット、1.5 mLチューブなども使用します。ESR装置のような高価な専用測定装置を必要とせず、化学発光測定に対応したマイクロプレートリーダーで抗酸化能を評価することができます。
Q. どのような試料の抗酸化能を測定できますか?
化合物のほか、血清、血漿、細胞抽出物、動物組織抽出物、植物組織抽出物などの抗酸化能評価に使用できます。また、食品や天然物などの抽出試料についても、ROSに対する消去能の評価に利用できます。化学発光による測定のため有色の試料でも影響を受けづらく測定することができます。試料条件や前処理については、各キットの取扱説明書をご確認ください。
Q. 抗酸化能の測定にはどのくらい時間がかかりますか?
測定時間はキットによって異なりますが、約0.5~1時間です。一重項酸素用のSL-2010は約1時間、スーパーオキシド用のSL-2020、過酸化水素用のSL-2030、ヒドロキシラジカル用のSL-2040は約0.5時間が目安です。
Q. 抗酸化能はどのような指標で評価できますか?
活性酸素消去率やIC50値(50%阻害・消去濃度)のほか、没食子酸(Gallic acid)を標準物質としたGAEAC(Gallic Acid Equivalent Antioxidant Capacity)やトロロックス(Trolox)を標準物質としたTEAC(Trolox Equivalent Antioxidant Capacity)値として抗酸化能を評価できます。
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